【一行要約】不動産投資において、●●●●●●●を理解せよ
不動産投資 新・プロの流儀【★★★☆☆】
倉橋隆行監修、木内哲也、中元崇、山内真也、呉山英明
CFネッツグループ代表の倉橋氏は、不動産投資の一般図書を
日本で初めて執筆したといわれている重鎮です。
この本はそのCFネッツのトップコンサルタントによる共著です。
各コンサルタントもオンライン対応に積極的で、
YouTubeでも情報発信されているので、気になる情報をチェックしてみてください。
過去セミナーや、上記コンサルタントへの相談もしたことがありますが、
非常に真摯な対応で好印象を持っています!

本の構成としては、
・初級編
・投資分析編
・資金調達編
・市場分析編
と書き手を分けていますが、記載内容や説明の重複がやや紛らわしいのと、
知識ゼロの人にとっては難しい部分もあるため☆は3つの評価にしています。
ただし、きちんと数字に落とし込んで
ロジカルに考えていくことを改めて伝えてくれる良書です。
ある程度、不動産投資のことを学んだ人が手に取ることをおすすめします。
今回はその中で初級編に絞って内容をレビューしていきます。
初級編:不動産投資はここから
・日本の世帯数の将来推移は人口が減るものの一人暮らし世帯や
DINKSの増加するため、少人数世帯向けニーズが増える
・東京を中心とした人口増加エリアで投資したほうが間違いない
・目標設定は3つの要因から
①自己資金がどのくらいか
②いくら収入を得たいか
③その収入をいつ達成したいか
投資物件の価値基準はキャップレートを知る

V:Value(≒物件価格)
I:NOI(経費を抜いた実際の収入≒実質利回り)
R:CAPRATE(キャップレート≒周辺相場の利回り)
簡単にいうと、
キャプレート6.5%のエリアで、将来1000万の収入を得たい場合、
1000万÷6.5%=1億5400万円の物件を買い全ての返済が終われば
年間1000万のネット収入を得られることになります。
実際、V=I/Rは、収益還元評価としても使われます。
家賃収入800万円あり、キャップレートが8%の場合、
物件取引として、1億円が一つの基準となってきます。
キャップレートは、ホームズの「見える!賃貸経営」の右下に利回りとして出ています
大田区の場合、5.2%になります。

さらにこのキャップレートは分解することができ、①+②で表すこともできます
①借入比率% × K%(年間返済額を借入金額で割ったもの)
②自己資金比率% × CCR%(年間税引前キャッシュフローを自己資金で割ったもの)
この図解を例にとると、
①90%×6%=5.4%
②10%×26%=2.6%
①+②=8.0%(→FCRは、NOIをベースとした実質利回りで算出しているので一致)

投資目標は理論さえ分かれば立てられます。
ただし、キャップレートは需要と供給によって、K%は融資情勢によって異なるので
変動性を有するものですが、投資の目標水準を定めることは可能です。
投資ジャンルを知る
・投資スピード(回収)、取り扱い金融期間の幅広さなら1棟ものが有利
・都心エリア、換金性の高さなら区分が有利
RC(鉄筋コンクリート)1棟マンション
・価格帯は最低ラインで1億超、自己資金2000万が最低ライン
・借入目安が年収10倍とした場合、年収900万以上は必要
木造アパート1棟もの
・価格帯は6000万〜1億、自己資金1000万程度
・年収目安は500万以上(→現時期においては少しハードルが高い?)
区分所有マンション(ワンルーム)
・価格帯は800〜1200万、自己資金160万程度
<区分投資での戦略>
・なるべく早く3戸〜4戸買い足ししていく
・頭金200万円が貯まるたびにワンルーム1戸ずつ買い進める
・ある程度部屋数が増えてきたら、いずれか一つの物件に集中して繰上げ返済
・ローンのない物件を完成させ、共同担保にいれ、一棟ものに組み替え
【まとめ】自分で最低限の分析をできないうちは買ってはいけない
・タイトルの正解は、「キャップレート」
・リスクはリターンのフレ幅という捉え方もできる
正しくシミュレーションすれば、借入金額へのマインドセットが必然的に整う
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