【書籍レビュー】不動産投資は「土地値物件」ではじめなさい【★★☆☆☆】

書籍レビュー

【一行要約】本当に●●ある「土地値物件」は稀少だと理解せよ

不動産投資は「土地値物件」ではじめなさい:菅谷太一

不動産投資経験豊富な代表が書かれた良書です。
ただ、発行年度が2016年で情報が少し古いのと、
見出しでデカデカと掲げている「土地値」についての言及がすくないのが残念です。

・「土地値物件」出ました!すぐ買付け入るので早いもの勝ち!
・土地値≒物件価格で、なかなかでない非常に希少物件ですよ!

最近、「土地値です!」アピール物件も増えてきているような気がします。
物件選定の本質は変わらないので、うまく情報取捨選択して
読むには知識をつけていくためにもオススメできます。

5つの落とし穴とその対策

①23区の路線価が安い区・隣接市町村を狙え

・現在、既に土地価格が高いエリアはリスク(将来的な値上がりは見込めない)
・土地の値下がりによる物件価値下落→売却リスク
狙い目は、葛飾区、足立区、江戸川区、練馬区、板橋区の順番

②地方エリアの賃貸需要を検証せよ

・人口20万以上の主要都市
 └戸建て、分譲、エリアで一番人気などの優位性ある物件
・表面利回りだけで賃貸ニーズのない地方RCを買うのは危険

③新築は賃料が相場並の賃料を狙え

・新築だが、業者の利益が少なく、家賃が相場から乖離していない物件
 └建設業者の利益は、中小2割、ハウスメーカー4割乗っている!

④サブリース(家賃保証)=安心、ではない

・建築会社、不動産会社が利益を得るために考案したシステム
 └サブリース会社が一方的な解除を要求できるなど保護される仕組み

⑤不動産管理会社は、必ずしも味方とは限らない

・購入してからが大事
 └管理に長けた不動産業者でないと運営で苦労する

不動産投資をはじめるときの3つのポイント

①安く、価値が下がりづらいものを購入する「入り口」

表面利回りの高さではなく、運営経費が極力かからない買い方
・事前調査事項
 └物件(立地、道路付け、土地の大きさ、建物メンテナンス)
  家賃(レントロール:周辺相場、更新時の賃料、滞納実績)

②保有キャッシュフローを最大化させ、着実にローン返済していく「運用」

スケールメリットを出すためには、毎月のCFを最大化させる
 └安定収入を得ているサラリーマン、公務員向き

③将来的に高値で売却する「出口」

新築:新築プレミアム家賃の下落幅を見越す必要あり
・築10年未満:売却利回りが低めに設定され、指値できる可能性あり
・築10〜20年:大規模修繕発生、土地値物件も出てくる時期
・築20〜30年:更地取引が増え、土地値物件を買える(高額修繕の可能性高い)

④安定したキャッシュフロー獲得に導く「買い増し」戦略

・積算評価、収益力もある銀行評価の高い物件を買う
 └ハードルは高いが、好立地、築浅を割安で購入、
  高利回りなど物件選定に成功している

・融資をいくつかの金融機関に振り分ける
 └事前打診したなかで、一番よい融資条件の銀行と取引する

・自己資金を投入し、残債と収入のバランスをとる
 └大事なのは経営の安定性

【まとめ】土地値は重要だが、土地値だけ高ければよいと絶対正解は限らない

・タイトルの正解は「価値」です
・本当に価値のある「土地値物件」は少ないので見極めが必要
・実勢価格、更地からの用途転用まで含めて、「土地値物件」を考えるべき
・「土地値物件」も多額の修繕、更地解体費などコストは結構かかるものと認識すべし

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