【一行要約】本当に●●ある「土地値物件」は稀少だと理解せよ
不動産投資は「土地値物件」ではじめなさい:菅谷太一
不動産投資経験豊富な代表が書かれた良書です。
ただ、発行年度が2016年で情報が少し古いのと、
見出しでデカデカと掲げている「土地値」についての言及がすくないのが残念です。

・「土地値物件」出ました!すぐ買付け入るので早いもの勝ち!
・土地値≒物件価格で、なかなかでない非常に希少物件ですよ!
最近、「土地値です!」アピール物件も増えてきているような気がします。
物件選定の本質は変わらないので、うまく情報取捨選択して
読むには知識をつけていくためにもオススメできます。
5つの落とし穴とその対策
①23区の路線価が安い区・隣接市町村を狙え
・現在、既に土地価格が高いエリアはリスク(将来的な値上がりは見込めない)
・土地の値下がりによる物件価値下落→売却リスク
・狙い目は、葛飾区、足立区、江戸川区、練馬区、板橋区の順番
②地方エリアの賃貸需要を検証せよ
・人口20万以上の主要都市
└戸建て、分譲、エリアで一番人気などの優位性ある物件
・表面利回りだけで賃貸ニーズのない地方RCを買うのは危険
③新築は賃料が相場並の賃料を狙え
・新築だが、業者の利益が少なく、家賃が相場から乖離していない物件
└建設業者の利益は、中小2割、ハウスメーカー4割乗っている!
④サブリース(家賃保証)=安心、ではない
・建築会社、不動産会社が利益を得るために考案したシステム
└サブリース会社が一方的な解除を要求できるなど保護される仕組み
⑤不動産管理会社は、必ずしも味方とは限らない
・購入してからが大事
└管理に長けた不動産業者でないと運営で苦労する
不動産投資をはじめるときの3つのポイント
①安く、価値が下がりづらいものを購入する「入り口」
・表面利回りの高さではなく、運営経費が極力かからない買い方
・事前調査事項
└物件(立地、道路付け、土地の大きさ、建物メンテナンス)
家賃(レントロール:周辺相場、更新時の賃料、滞納実績)
②保有キャッシュフローを最大化させ、着実にローン返済していく「運用」
・スケールメリットを出すためには、毎月のCFを最大化させる
└安定収入を得ているサラリーマン、公務員向き
③将来的に高値で売却する「出口」
新築:新築プレミアム家賃の下落幅を見越す必要あり
・築10年未満:売却利回りが低めに設定され、指値できる可能性あり
・築10〜20年:大規模修繕発生、土地値物件も出てくる時期
・築20〜30年:更地取引が増え、土地値物件を買える(高額修繕の可能性高い)
④安定したキャッシュフロー獲得に導く「買い増し」戦略
・積算評価、収益力もある銀行評価の高い物件を買う
└ハードルは高いが、好立地、築浅を割安で購入、
高利回りなど物件選定に成功している
・融資をいくつかの金融機関に振り分ける
└事前打診したなかで、一番よい融資条件の銀行と取引する
・自己資金を投入し、残債と収入のバランスをとる
└大事なのは経営の安定性
【まとめ】土地値は重要だが、土地値だけ高ければよいと絶対正解は限らない
・タイトルの正解は「価値」です
・本当に価値のある「土地値物件」は少ないので見極めが必要
・実勢価格、更地からの用途転用まで含めて、「土地値物件」を考えるべき
・「土地値物件」も多額の修繕、更地解体費などコストは結構かかるものと認識すべし
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