【書籍レビュー】不動産経営は「人」で決まる【★★★☆☆】

書籍レビュー

【一行要約】成功の秘訣は、不動産会社との●●●●こそ全て

不動産経営は「人」で決まる【★★★☆☆】:加藤隆

バブルを生き抜いた不動産投資家・最古参の
現役大家が出した答えが「人」です。

良好な関係、対等な関係、協力、トラブル回避など
不動産取引にまつわるあらゆる人との関係を
自身の経験談に基づき、解説していきます。

物件が手に入らなければ全ては絵に描いた餅になる

・物件情報が誰よりも早く回ってくるような仕組みを作ることが重要
・すなわち、不動産会社、金融機関など、パートナーとの良好な関係構築

良い情報をもってくるのも人。トラブルを運んでくるのも人

・トラブルに巻き込まれたとしても軽い怪我で済むよう、事前の対抗策が大事
・すなわち、「人」に関わる発生すべきトラブルを事前に把握しておく

不動産にまつわる人間関係
・「自分は客だから」という理由で上から目線で接しては嫌がられる
・だからといって、へり下る必要もない

対等なパートナーという意識でいくべき、
すなわち、WIN-WINの関係を築けることが重要

不動産会社の選定・付き合い方

信頼できる不動産会社の選定

・ワンストップ会社(設計〜管理)を選ぶ
・選択肢の多い物件を扱っている会社を選ぶ
・メリット、デメリットも明かし、最終的に自己判断させる会社は◎
・リピート率の高い会社を選ぶ
・細かい話までシミュレーションに織り込む会社を選ぶ
・業歴の長い会社を選ぶ
・収益・財務内容の良い会社を選ぶ
・仲介・管理中心の会社を選ぶ
・提携・紹介金融機関のある会社を選ぶ
 ※ただし、無理な計画が安易に通ってしまう可能性あるため、注意も必要

不動産会社とうまく付き合うコツ

物件購入

・属性情報の連絡、早めの判断、断る場合は理由を明確にする
・重要事項説明書と売買契約書は、早めに入手し、事前に読み込む
・白紙解約条項、期限を確認する
・手付金、違約金は極力少なくする
・書面や電子メール、録音などで証拠を残す

建物管理

・緊急を要する修繕は、多少値段が高くても迅速に対応すべき(以外は見積もりとる)
・建物管理会社、関係会社名義の見積もりは、割高なものあるので注意
・建物管理会社の提案には耳を傾ける
・一棟ものアパート、マンションの場合には、長期的修繕の構想をきいておく
・クレーム対応・修理・リフォームは専門会社に任せる
・時には、手土産持参で、不動産会社を訪問する

賃貸管理

・サラリーマンは時間がないので、入居者募集は専門家に任せる
・不動産会社のサブリースはできるだけ利用しない
・外国人、高齢者、生活保護者などにも、なるべく門戸を開く
・退去時の理由、入居募集状況、入居募集のための条件提案なども都度確認する
・入居者募集苦戦物件については、管理会社任せにせず、自らも提言する

売却

・極力、売却はしない
・売ることは、融資の期限の利益の放棄であり、長期保有であるべき
・不動産に惚れていけないわけではない。惚れて買って、長く持つが鉄則

金融機関との付き合い方

・金融機関や支店、担当者によって融資スタンスは異なる
・一つの金融機関に絞らない
・住宅ローンや教育ローンなどは、お金があっても活用する
・複数案件同時進行スキームを利用する
・多法人スキームは危ない
・地方大規模RC・フル(オーバー)ローンは避ける
・配偶者や親など、家族の資産・収入、連帯保証が有利に働く場合もある
・返済実績を積んだら、金利引き下げ交渉をする(通常1年くらい)
・場合によっては、他行からの借り換えも引き合いにし、金利引き下げ交渉する
・共同担保は、売却・相続等で不便なので、解消させておく
・金利引き下げの交渉発展が望めない場合、他行への借り換えを検討する

【まとめ】本編はもちろん、実はコラムもおもしろい。ただ、図表はほとんどないので、ある程度知識持って読むべし

・タイトルの正解は「信頼関係」
・さすが最古参だけあって、くぐった修羅場の数も半端ないです
・銀行との裁判、敗訴ゆえの大借金、入居者の自殺、夜逃げ、滞納と、
 これでもかというあらゆる荒波を乗り越えて現在108戸の現役オーナー!
・本のよさは仮想体験できることにもあるので、シミュレーションしてみる価値あり

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